昨今は、SDGs(持続可能な開発目標)への意識が日本でも確実に高まってきていて、SDGs経営を導入・推進しようと考えている企業が増えてきています。
一昔前であれば、「企業の社会的責任(CSR)」という言葉がよく話題にあがっており、どちらかというと企業の社会的貢献や企業イメージの向上を図る慈善活動のように考えられている側面が強くあり、直接的な利益には繋がらないですが、プロモーションの一部として考えている企業も多くありました。
SDGs経営はもう少し踏み込んだ形で、事業として社会的な課題を解決しようという側面が大きいと思います。社会的な課題に対してビジネスやマネジメントのスキルを応用し、問題の解決とともに収益の確保にも取り組む社会起業家(ソーシャル・アントレプレナー)が、一時期流行りましたが、それに似たことを企業が新規事業として取組みという形でしょうか。
私自身、子供のころに叫ばれるようになった、自然破壊・砂漠化・食糧危機といった世界規模での社会的な課題に対して、それらを解決できる人になりたいと思い、農業への関心をもち、農学部に進むことを決め、今風にいうのであれば、サツマイモは数多くある作物の中でも最もサステナブルな作物の一つだと感じて、サツマイモに注力することに決めました。
一方、農業の世界では、主に人手不足という課題に対するために、スマート農業という取組みが推進されています。
農林水産省が定めているスマート農業の定義は下記の通りです。
スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を推進している新たな農業のことです。
日本の農業の現場では、依然として人手に頼る作業や熟練者でなければできない作業が多く、省力化、人手の確保、負担の軽減が重要な課題となっています。
そこで、日本の農業技術に「先端技術」を駆使した「スマート農業」を活用することにより、農作業における省力・軽労化を更に進められる事が出来るとともに、新規就農者の確保や栽培技術力の継承等が期待されます。
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/17009/02.html
私自身、数年間にわたってスマート農業の推進や普及に取り組んできました。今も実際にスマート農業実証プロジェクトに関わっています。
一方で、実際に栽培現場にも関わっている立場からすると、「先端技術」を駆使する必要はなく、根本的な「農業技術」を理解して活用すれば、十分だと思う場面が多くあります。つまり、最先端だけではなく、これまでに人類が培ってきたテクノロジー(農業技術)を賢く(=スマートに)組み合わせて活用することがスマート農業だと私は考えています。
茨城県境町というところで、本格的にサツマイモ生産活動を開始する計画を進めてます。
そこでは、私が考える「サステナブルでスマートなサツマイモ栽培」(Sustainable and Smart Sweet Potato Farming、3S農法)の確立を目指していきます。
このような考え方に共感・賛同してくれる仲間(個人・企業)を集めて、利他の心、オープンマインド、フェアの精神を大切にこれから取り組んでいきたいと思います。
ご関心ある方はぜひお問い合わせください。