食品小売店の戦略としてプライベートブランドに取り組むべき

ここ数年の間、大手コンビニや食品スーパーがプライベートブランドに力を入れているように、小規模の食品小売店舗であっても製造小売を手掛けることを目指した方が良いと感じています。
やはり、流通を通して卸してもらった商品には粗利に限界がありますし、差別化も難しいです。

小さくてもプライベートブランド

多くのプライベートブランドがそうであるように、商品の中身自体はメーカー品とほぼ同じであっても、パッケージやネーミングを自店舗オリジナルにするだけでもとりあえず良いと思っています。

例えば、さつまいもを使った商品として干し芋を考えてみますと、店舗で買ったことは覚えていても、その商品の製造元や商品名まで覚えていることは稀です。(特に似通った名前が多いので)
次の機会にその店で買おうとしたところ、たとえ製造元が変わっていたとしても、その店舗で買った商品が美味しいのであれば、手に取ると思います。

メーカーは認知度を上げるために多大な広告宣伝費を費やしています。これは価格に転嫁されています。
小売店舗は店舗自体の認知度を上げていけば良い。個別の商品に対して広告宣伝費を費やす必要はありません。

オリジナル商品をメーカーと同じ価格にすれば粗利は増えます。または戦略的に価格を下げて呼び込み商品とし、クロスセルで粗利を確保するも良しです。

小規模店舗の場合は、徹底的に小商圏にこだわって常連顧客にしっかり定着してもらう。一方でネットも活用し、商品の良さやコミュニケーションを理解してくれる顧客層を積み上げていくことが大事ですね。

さつまいもブランディング

弊社はまだ小売店舗もプライベートブランドもできていませんが、もちろん上に書いたことを念頭において事業を進めるつもりです。

「さつまいも」という単語から連想される企業として「さつまいもカンパニー」が一番になる「さつまいもNo1企業」を目指します。
もちろん扱うのは食品なので、さつまいも青果/製品の品質が第一ですが、さつまいもに関する情報発信やサービスについても取り組んで行きます。

最後に、取り組み方は少し違いますが、米国におけるフードチェーンの戦略も参考になるので、載せておきます。

米国におけるファーストフード・チェーンの生き残り戦略。植物工場による自社生産・娯楽型農業による地域活性化

ナショナルブランドとプライベートブランドについての、インタビュー調査、事例研究、データ分析が豊富に載っていて、これも良い本でした。