さつまいもの新商品開発によって検証したい仮説

さつまいもの需要拡大対策について、農林水産省から事業内容について事前に問い合わせを受けた中から、弊社の考えや仮説について知っていただけそうなものを、ここにも書いておこうと思います。

Q1. ペースト状に加工したものをもち米粉等と練り合わせ揚げ物とし、冷凍して販売するとなると国産としての特徴がだせるのか。

A1. 昨今、国内において、ムラサキ芋を使った製品をいくつか見かけるが、品種にまで言及して販売を行っている製品は見かけたことがない。今回の商品化にあたっては、すべての種類において国内で育成された品種を使い、製品ラベルや説明にサツマイモの品種名を明記し、国内で育成された品種であることを全面的にアピールすることで、原材料から日本オリジナルであり、それをもって実現できた味・品質であることを示すことができると考えている。
また、日本においてこれまでカラフルなサツマイモ品種が育成されてきたが、それらを使った消費者が身近に感じるような食べ方が提案されていないことが、これらカラフルサツマイモの消費が伸びない理由だと考えている。今回の商品はそのようなカラフルなサツマイモ品種を美味しく簡単に食べることができるようにすることで、国内で育成されたサツマイモを広く知ってもらう機会を消費者に提供できるものと考えている。

Q2. 国内においてクックパッド等のレシビはあっても、これまでなぜ製品化に至らなかったのか。

A2. 日本国内で生産/消費されるサツマイモの多くは芋自体が甘いため、焼き芋やふかし芋といったサツマイモをそのまま調理して食べることが多く、サツマイモを料理の材料として使う必要性があまりない。本商品はどちらかというと、芋自体はあまり甘くないが機能性がある品種を美味しく食べるためのものであるため、一般的な甘い品種を使った場合は、このような製品化の必要性がなかったのではないかと考えている。
また、一般的な認知度の高いサツマイモ製品(例えば、大学芋やスイートポテト)をすでに製造している企業では、日本において認知度の低い『さつまいもボール』をわざわざ製品化する必要がないのではないかと思っている。『さつまいもボール』という商品、使用するカラフルさつまいもの品種、弊社自体、すべての知名度が低い状況だからこそ、製品化やマーケティングに取り組みやすいと考えている。

上記だけではなく、今回の取り組みを通じて検証したい仮説がいろいろあります。
事業としてはさつまいもにフォーカスしていますが、農業に関する問題解決に結びつくような気付きも得られるように、俯瞰的にも仮説検証をしたいと思います。