会社を閉じることで前向きになれる

9年前に最初に作った会社「株式会社エーブリッジ」を、事業や財務の整理がついたので、閉じることにしました(正確には休眠です)。
一抹の寂しさはありますが、ひとつの区切りであり、開放感のほうが大きいかもしれません。

もともと大学生の頃から起業志向が強く(というか人に使われるのが嫌)、いつかは起業するぞと思って就職したので、社会人6年目の時に、会社辞めて起業(脱サラして飲食店)を考えていましたが、当時は自信がなくなり途中で起業自体をやめて転職しました。

転職後はそれなりに充実した会社員生活で、キャリアを積むためにMBAを学ぼうとグロービス経営大学院に通い始めました。
ところが、 グロービスって志教育がかなり強くて、果たしていま自分がやっていること、これからの会社のキャリアが、自分のやりたいことなのか?のような疑問がふつふつとわいてきます。

で、やはり農業に関わっていきたいという思いが強くなり、前回起業を考えていた時に作った農業系のビジネスプランがあり、それをベースとして主にITで農業を活性化することを目指し、勤めていた会社を辞めて起業すると決めました。
決めた後に子供ができたことがわかりましたし、当時はコネなし、仕事なし、お金なしの状態で、今振り返るとかなり無謀でしたね。

当時は農業ITにそこまで注目度も市場もなかったこともあり、生産者支援として売上を伸ばすこと=六次化という安直な考えから、シックスコンサルティングという社名にして、農業の六次化支援として農産物の通販事業を開始しました。

その後、農業×IT×アジア(海外)の3つの軸を組み合わせた事業をやろうとエーブリッジという社名に変更しましたが、オフショア開発やプロジェクトマネジメントが事業の中心になりました。

紆余曲折あり、一時期は眠れないほど追い詰められ深い闇の中にいた時期もありましたが、経営面では友人との共同経営・雇用・借入、事業面では未経験分野の仕事・海外企業とのやり取りなど様々な経験ができ、それが自分の血肉となり今の自分があると思います。

また、会社員時代の繋がりではなく、起業後に築いてきた繋がりのみで仕事を作ってこれたのは、ほんとうに良い人にめぐりあえたおかげです。お世話になった方々には深く感謝しています。

思い返せば、大学生時代にお世話になった方が、私をあらわす言葉として「人倫」を贈ってくれたことがありました。
人と人との関係、人として守るべき道を大事にする姿勢が、私がなんとかやれている礎になっていると感じています。

最初の会社の事業のひとつとしてサツマイモに関わることをはじめて、サツマイモだけに特化した会社を作ろうとスピンオフして、6年前に作った会社がさつまいもカンパニーです。6年間でサツマイモが事業の中心になりました。

さつまいもカンパニーは私が生きている限り無くなることはないと断言できますし、私が死んでも会社は残るようにしたいと考えています(まだ早いか)。

引き続きよろしくお願いいたします。