サツマイモテーマパーク「なめがたファーマーズヴィレッジ」に行ってきました

昨年12月に、いも類研究会のメンバーとなめがたファーマーズヴィレッジに見学に行ってきました。

場所は茨城県行方市。鹿島神宮の近くです。
東京からは東京駅八重洲口から高速バスで水郷潮来バスターミナルまで移動し(1時間20分)、そこからタクシーで移動します(20分前後)。
当日は団体だったので貸切バスで移動しました。

廃校となった小学校を利用しており、建物(展示施設部分)の外見は学校です。

「日本の農業をステキにしよう」という標語のまわりに、関連企業のカードがお出迎え。地元だけではなく、大手銀行や企業も参画しているようです。中にはパナソニックや吉本興業の名前もありました。
運営はJAなめがたと白ハト食品工業が主体となってやっています。生産をJAなめがたが、製造・小売を白ハト食品工業が担当し、6次産業化を実現し、その先にある12次産業化を目指しているそうです。

展示内容はさつまいもに関する情報や展示物が所せましと並んでいます。
個人的にはレシピや系統といった、手間と時間がかかる情報が整理されているのが良かったです。

サツマイモ系統図はいも類研究会でもお世話になっている山川先生がまとめられたそうです。
これを拝見しながらコガネセンガンの生みの親である坂井先生に、サツマイモ育種の難しさについてお話が伺えたことが、このツアーに参加した中で一番ワクワクしました。

ランチはイタリアンビュッフェレストランにて。旬の野菜を使用した惣菜が楽しめました。

併設の工場では大学芋が作られています。
こちらで作られているのはスティック状のカリカリした大学芋で、らぽっぽの店舗やヴィレッジ内の店舗で売られています。

直売所(マルシェ)もあり、サツマイモ加工品だけではなく、サツマイモ以外の野菜も販売されています。

併設の契約農園もあります。値段は忘れましたがかなり高かったと思います。
場所的には個人向けというよりも企業向け(団体契約)を狙っているはず。

違和感があったのがこの看板です。
なぜ外国人を描くのですかね?おしゃれ=西洋と思っている古臭さを感じました。ほかの施設はモダンな和デザインが多いのに、なぜここだけこんな感じにした?もったいない。

視察した感想

さつまいもにスポットを当てた施設・展示内容は素晴らしいと思いました。
さつまいもに詳しい方々であっても知らなかった話題があり、集めてまとめるのに苦労されただろうなと素直に感心しました。また12次産業化の形は面白いですし、私が目指す形でもあります。

一方で事業としてどうなのか?ということも感じました。
事業といっても、地方のハコものですので、「集客」がほぼすべての問題です。

  • オープンした秋~冬にかけては話題性もあり人も集まるだろう。しかし季節性のあるさつまいもというテーマだけで夏の集客はできるのだろうか?
  • 都心部からのアクセスが悪すぎる。2時間近くかけて行く魅力があるだろうか?
  • そもそも茨城県/行方市に知名度がないし、周りに有名な施設がない。リピートするだろうか?

施設を回りながらいろいろ考えましたが、難しいなーというのが正直な感想でした。
でも、やっぱりさつまいもをテーマにした施設なので、私の心配を吹き飛ばすような施策を打ちまくって、うまくいってほしいです。